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復活したブルタコの意外なルーツ…老舗オフロードメーカーが電動バイクの生産へ

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大層な記事タイトルをつけておいてなんですが、僕自身はブルタコについてよく知りません(笑)。

とりあえずの知識としては、1958年から1983年まで存在していたスペインのバイクメーカーで、
主に2ストロークのオフローダーを中心に生産していたというところ。

そのブルタコが2014年に復活し、
新たに電動バイクメーカーとして事業をスタートさせたというニュースもありましたが、
これも新型『ラピタン(Rapitan)』があまり琴線にふれなかったためにスルーしてました。

で、なぜ今さらその話題を取り上げる気になったのか。
それは、復活した新生ブルタコの意外なルーツを知ってしまったからなんです。



Bultaco Rapitan Unveiled – Spanish for “Whoa!” | Asphalt & Rubber

Bultaco Rapitan Sport Prototype – Even More Crazy | Asphalt & Rubber



2011年、FIM(国際モーターサイクリズム連盟)とTTXGP(電動バイクレースの統括団体)は、
同年のモトGPラグナセカと併催という形で電動バイクレースを開催しました。
レースにはミッション・モーターサイクルやモトシズ、ライトニングほか、
欧州や北米から名だたる電動バイクのコンストラクターが集結して観衆に新時代のレースをアピール、
大成功のうちに幕を閉じました。

このレースには唯一スペインからのエントリーがあり、
マドリード・カルロス3世大学の技術センター内に設置されたEVの研究施設、
LGN TECH Designが開発した電動バイクが参戦し、予選9位、決勝10位という成績を残していました。



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レースの結果は平凡でしたが、他のコンストラクターとは違う、個性的な車体構成が印象的でした。

まるでイタ車のようなパイプフレームとパイプスイングアーム、
そしてホサック式のフロントサスペンションは環境問題を連想させるグリーンに塗装されていました。

なかなかスタイリッシュな電動バイクじゃないでしょうか。






新生ブルタコは、2010年に設立されたLGN TECH Designからスピンアウトしたものだったわけです。
マン島TTレースやパイクスピークでも大学系チームが上位に食い込む活躍を見せていますが、
それがそのまま商標権を取得して事業を開始したという非常に珍しいケースです。

ホセ・ヘルマン・ペレス氏以下、5人のメンバーによって設立された新生ブルタコは、
旧ブルタコ創業者のひとりであるブルト家の支持もあり、30余年ぶりに復活を果たしました。



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そのスタイリングはツアラー風ですが、パイプフレームによるフレームとスイングアーム、
ホサック式のフロントサスペンション、カンチレバー式のリアサスペンションなど、
基本構成はラグナセカを走ったレーサーそのままですね。

燃料タンクがメットインスペースになっているのがEVならではです。

スペックは58馬力 / 92フィート重量ポンド(125Nm)、車重は416ポンド(189kg)。
航続距離は市街地で125マイル(200km)ぐらいですが、
高速道路を時速75マイル(120km/h)で巡航すると68マイル(110km)程度まで落ちるとか。
ツーリングなら150kmぐらいは走れそうです。



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派生車種となる『ラピタン・スポーツ(Rapitan Sports)』も基本構成はほぼ同じ。
スポーツを名乗るだけあり、フロントサスはより高剛性に、
スポークホイールでストリートトラッカー / モタードマシンのイメージを演出しています。



というわけで、意外なところで意外なメーカーの出自を知ることになったというお話でした。

以前のブルタコは2ストロークのオフローダーを中心にしていたそうですが、
一部オンロードバイクやロードレーサーも製作していたそうで、
ラグナセカを走った電動バイクレーサーがさらに磨きをかけられて登場することを期待してしまいます。



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