ブロ友さんのログ更新履歴を見ていると、ときおりキャンプツーリングの話題に出くわすことがあります。
キャンプ道具を満載した愛車に跨って旅をする。
帰らなければならない日常がある僕らにとってはせいぜい一週間にも満たない小旅行だったりしますが、
それでも日常の喧噪を忘れてくつろぐ時間はなにものにも代えがたいものです。
そんなとき、キャプツーリングに適したサイドカーがあれば、
荷物の取捨選択に悩む機会はグッと少なくなるかもしれません。
そのサイドカーが有名なキャンプ場とコラボした車両だったりしたら、さらに心強い味方になるでしょう。
Ural Sportsman Package Camp Wandawega Edition Ural Motorcycles
米国のウィスコンシン州、ワンダウェガ湖のほとりにあるキャンプ場は、
古き良きアメリカの香りを残す昔ながらのキャンプ場です。
ホントに元廃墟?オシャレでノスタルジックなキャンプ場「Camp Wandawega」 | 未来住まい方会議
このキャンプ場にはなかなか素敵なエピソードがあるのですが、興味のある方はこちらのリンクにて。
ウラルは第二次世界大戦という激動の時代を経て生まれた旧ソ連製のバイクですが、
それがBMWのコピー品であることはよく知られています。
当時、ソ連の軽車両エンジンの製造技術はドイツよりも数段劣っており、
戦車などの大型戦闘車両に随伴できる信頼性の高い軽車両の開発が急がれていました。
国家国防省はBMW R71が求める性能に合致すると判断し、
構造解析によりソ連製初のサイドカー『M-72』が誕生するに至ります。
以後、終戦までに9,799台の『M-72』が偵察部隊と機動部隊の足として活躍したということです。
キャンプ場のオーナー夫妻はかなりのバイクフリークで、
これまでにNX650やGB500などいくつかのバイクを所有し、このキャンプ場で走らせてきました。
2014年、夫妻はとある人物から一本の電話を受けとります。
電話の主は、夫妻も良く知るバイクメーカー、ウラルのディレクターでした。
ウラルのクリエイティブ・ディレクターの提案は思いがけないものでした。
夫妻が所有するキャンプ場の名前を冠したサイドカーを製作する気はないかというのです。
夫妻はそれを快諾し、かくしてウラルとワンダウェガのコラボモデル、
本格キャンパー仕様のサイドカーが生まれることになりました。
こちらの映像は、コラボモデルの登場を記念したラリーイベントの模様だそうです。
ベース車は『ギア・アップ』と呼ばれるモデルですが、
コラボモデルはここに欧州仕様車『スポーツマン』のオプションを取り付けています。
『スポーツマン』は、雪上など不整地走行に特化したスペシャルモデル。
"Forest Fog(霧の森)"と名づけられた専用のパウダーコートペイントのほか、
カー側には視認性の高いLEDのダブルヘッドライト、
防水性と耐候性に優れたカスタムシートとサイドカーカバー、スペアホイールなどが用意されます。
もちろん、ウラル製サイドカーの特徴である4速ミッションとバックギア、
不整地走行に心強い二輪駆動(!)への切り替え機能もついています。
キャンプツーリングが趣味という方はたくさんいらっしゃると思いますが、
サイドカーが選択肢に入っている方は案外少ないんじゃないでしょうか?
渋滞時のすり抜けはほぼ不可能という弱点もありますが、荷物を満載できるカー側の存在感、
不整地走行を得意とする強靭な足回り、二輪駆動、バックギアなど、
これほどキャンプツーリングに役立つ頼もしい相棒もいないんじゃないかと。
なにより、停止時に足をつかなくていい気軽さは、景色も楽しみたいキャンプツーリングには最適かと。
この夏、冒険に繰り出す相棒をお探しの方、サイドカーなんていかがでしょうか?
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