ライバル不在とはいえ、すべてをコントロールし、予告通りの結果を残すことがいかに難しいか。
無限は、6月4日に決勝レースが行われたEV部門『SES TT Zero Challenge』において、
ジョン・マクギネスとブルース・アンスティ両名による1-2フィニッシュを果たし、
日本勢としては初の優勝を飾りました!
SES TT Zero set for record breaking performance | The official Isle of Man TT website
John McGuinness lightning quick in SES TT Zero | The official Isle of Man TT website
チーム無限は、レース前から『平均時速115mph(185km/h)超えが目標』と語っていましたが、
マクギネスとアンスティの両名ともがこれを達成、まさに有言実行を地でいく完全勝利でした。
マクギネスが叩き出した平均時速117.366mphという数値は、
元ラリードライバーのマーク・ヒギンズが『スバルWRX STI』でマークした記録、
今年のレースウィーク中に記録された平均時速116.470mphを破るもの。
映像は2011年のチャレンジですが、今年2014年はこれを上回る記録を叩き出し、
マウンテンコースの四輪最速記録をマークしました。
少なくともこのコースにおいては、EVレーサーは四輪の記録を超えつつあるようです。
また、TTライダーのライアン・ファクアがライトウェイトTT部門でマークしたラップレコード、
116.840mphをも上回ります。
EVレーサーの進化はガソリン車のそれを凌駕し、
いずれはモトGPマシンも超えるだろうとする関係者もいるほど。
今年は手首の怪我が思わしくなく、
直後に行われたスーパースポーツ部門の第2レースは欠場したマクギネスですが、
今年は2年連続で2位に終わった昨年と一昨年の雪辱を晴らし、自身の通算21勝目に花を添えました。
三カ年計画の最終年を見事に優勝し、こちらも公約通りの結果を残した無限の活躍は、
世界で活躍する日本製レーサーの名をEVの世界でも轟かせるものになりました。
今の段階で来年のことをいうのはどうかと思いますが、
参戦台数が伸び悩んでいるTTゼロを盛り上げるため、来年以降もぜひ参戦してもらいたいですね。
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